家庭教師ヨウコ先生の日記

家庭教師をするようになって13年目になります。 これまでの経験や、子育てのこと、趣味のこと、色々綴っていきたいと思います。

受験生の親になって分かったこと

その昔、私がまだ若かったころ(年齢も経験も)、私が家庭教師で指導しているにもかかわらず、受験生が夏期講習や冬期講習に行くのが許せませんでした。私の授業で塾のテキストを広げられた日には、血管が切れそうになったものです。同じことを教えているのに、と悶々としました。

数年前の話です。小学生の頃からの付き合いで、中学生になって、「塾は嫌い」と言っていた子が、ある日突然「夏休みから塾に行くことにしました」と言ってきました。笑顔でそうなんだ、と答えたものの、心の中は、私の指導が悪かったのかな、私のことが信じられないのかな、などなど思いました。そして、夏期講習中は私の授業はお休みになりました。2学期からまたお願いします、と言われましたが「塾と併用されるとやり辛くなるので」と言って私の方から指導終了にしてもらいました。その時私はまだまだ経験不足でした。

今なら、この親御さんの気持ち、分かります。塾には塾の役割があって、家庭教師には家庭教師の役割があるのです。なぜ、あの時どしんと構えて自分のやり方で受験まで指導できなかったのか、後悔しています。ちなみに、その子は合格した時にちゃんと合格しましたと連絡をくれました。本当にいい子でした。

受験生本人も初めてのことで不安ですが、親だって不安です。この不安は家庭教師の先生に相談して、この不安は塾でやってもらって・・・で全然いいんだなと分かりました。多様化する教育サービスのそれぞれのいいところを上手く活用する、でOKなんです。もちろん、今受け持ちしている生徒もそんな時期がやってきたら、笑顔で「頑張れ」と背中を押したいと思います。