私は今まで過去を語る時に、中学校時代をずっと避けてきました。なぜなら、辛い思い出しかなかったから…と、ずっと思っていました。しかし、カウンセリングを受ける機会があり、カウンセラーの先生と対話を重ねる中で、その辛かった中学校時代の記憶と向き合うことになり、途中、辛くて涙も出ましたが、気づいたことがあったのです。辛いことばかりではなかった。いい事もあったなと。小学生の頃から小説を読むのが好きで、高学年の頃から自分で書いたりもしていました。中学生の時、とある小説のコンクールに応募して、佳作入賞し、雑誌の片隅に名前が載ったのです。確か、主人公が夢を持つことの大切さを語る内容だったと記憶しています。そして、中学校時代、ボランティア活動をしていたのでその経験を書いた作文がコンクールで入賞したり、非行防止の標語コンクールでも入賞したこと、そんな嬉しかったことが雪崩のように記憶の中に蘇ったのです。
知らず知らずのうちに、嫌なことだけでなく、全てを封印してしまったことに20年以上経って気づきました。
家庭教師先の生徒と話すときも、中学校時代の質問に答えるのが嫌でした。でも、これからは嬉しかったことも含めて、こうだったよ、と話すこともできそうです。