子供は正直です。やりたいことは素直にやる。でも、やりたくないことはやらない。
それが顕著にでるのが、支援学級に在籍している子です。
A君は計算が得意です。しかも、ただ計算するだけでなく、工夫して計算します。筆算したほうがいいんじゃないの?というような難しい計算も頭の中でちょちょいとやってしまいます。
例えば、半径5㎝の円の面積から半径3㎝の円の面積を引く計算。
普通なら、5×5×3.14=78.5 3×3×3.14=28.26 78.5-28.26=50.24
と3つの式になるのですが、A君は、突然
25-9=16 16×3.14=50.24
と答えを出したのです。もちろん、頭の中での計算です。
もし、回答をするまでの途中経過も書かなくてはいけないのであれば、これは減点になってしまうかもしれませんが、答えを出すという点では、効率の良いやり方だとおもいました。3.14なんていう面倒な小数は何回も計算したくないものです。小数の計算に時間がかかってしまうから、算数は嫌い、なんていう子もいます。
A君の授業は、基本的に算数をやり、その日調子がよければ他の科目もやったりします。算数ができるがために、他の科目はどうしてもおろそかになりがちで、支援学級では国語は今の学年より下の学習をしています。でも、辞書引きは大好きで、都道府県を漢字で調べてみたり、魚や鳥の漢字をたくさんノートに書いて見せてくれたりもします。好きなことはとことん調べる、子供の基本だと思います。